.jww拡張子とは|ファイルの中身と.jwc・DXFとの違い
最終更新: 2026-08-08
.jwwは「読める形式」ではない
.jwwは、無料CADソフトJw_cadが図面を保存するときに使う拡張子です。 線、円弧、点、文字、寸法などの図形と、それぞれの線色・線種・線幅・レイヤ情報が入っています。
重要なのは、これがテキストではなくバイナリ形式だという点です。 中身はWindowsアプリの開発でよく使われたMFCというライブラリのオブジェクト保存形式に沿って並んでおり、 仕様書が公開された交換用フォーマットではありません。 だからこそ、対応ソフトが少なく「Jw_cadがないと開けない」状況が生まれています。
先頭8バイトで本物かどうか分かる
.jwwファイルの先頭には JwwData. という8文字の署名が入っています。 手元の図面ファイル6点で確認したところ、すべてこの8バイトから始まり、 続く4バイトにバージョン番号(いずれも700)が入っていました。
これは実用上役に立ちます。開けないファイルをテキストエディタで開いて、 1行目の冒頭に JwwData. が見えれば中身は.jww図面です。 見えない場合は、拡張子だけ.jwwになっている別形式のファイルか、 ダウンロードが途中で切れて壊れたファイルということになります。 開けないときの切り分けは.jwwが開けないときの確認手順にまとめています。
図形は種類ごとの名前で並んでいる
署名とヘッダの後ろには、図形が1つずつ順番に記録されています。 それぞれの図形には種類を表す名前が付いていて、テキストエディタで.jwwを眺めると 次のような英数字の並びが繰り返し見つかります。
| 名前 | 図形の種類 | 持っている情報 |
|---|---|---|
CDataSen | 線 | 始点と終点の座標(各8バイトの倍精度数) |
CDataEnko | 円・円弧 | 中心、半径、開始角、開き角、傾き、扁平率 |
CDataTen | 点 | 座標。点記号の場合は回転角と倍率も持つ |
CDataMoji | 文字 | 基準点、文字の向き、文字高、フォント名、文字列 |
CDataSunpou | 寸法 | 寸法線と寸法値をまとめた要素 |
CDataSolid | ソリッド(塗り) | 塗りつぶす範囲 |
CDataBlock | ブロック図形 | まとめて配置された図形の参照 |
どの図形も共通して、グループ番号・線種・線色・線幅・レイヤ・レイヤグループの情報を持っています。 つまりレイヤ情報は図面全体の目次ではなく、図形1つ1つに書かれている形です。
レイヤと縮尺の持ち方が独特
Jw_cadは16のレイヤグループを持ち、各グループにさらに16のレイヤがあります。合計256レイヤです。 図形が持っているのはこの「グループ番号」と「レイヤ番号」の組み合わせで、 ビューアの左側に「0-1」「1-3」のように表示されるのがこの値です。
そして縮尺はレイヤグループごとに設定されています。 1枚の図面の中で、全体図のグループが1/50、部分詳細のグループが1/10というように違う縮尺を混在させられます。 これはJw_cadを使う側には便利な仕組みですが、他形式へ変換するときに厄介な点になります。
.jwcとの違い
.jwcは、Windows以前のDOS環境で動いていたJW_CADが使っていた図面形式です。 .jwwはWindows版のJw_cad(Jw_win)の形式で、現在やり取りされる図面のほとんどはこちらです。
古い案件の図面や、長く保管されていた図面データでは今も.jwcが混ざっていることがあります。 受け取る側としては、両方の拡張子を読めるビューアを使っておくと、 形式の違いで手が止まることがなくなります。
DXFとの違い
DXFはCAD間でデータを受け渡すために作られたテキスト形式です。 .jwwと比べると、次の点が根本的に違います。
- DXFはテキストなので中身を読める。.jwwはバイナリで読めない
- DXFは他のCADが読み込むことを前提にしている。.jwwはJw_cad自身の保存形式
- DXFにはレイヤグループごとの縮尺という概念がない
3つ目が実務で効いてきます。.jwwをDXFに変換するときは、 図面の縮尺を掛けて実寸のmmに直すのか、印刷したときの紙面のmmをそのまま出すのかを決めなければなりません。 本ツールが「DXF(実寸)」と「DXF(紙面)」の2種類を用意しているのはこのためです。 他の変換方法との比較はJWWビューアの比較ページにあります。
文字化けと、図面に埋まっている設定値
.jww内の文字列はShift-JISで記録されています(新しい形式ではUnicodeで入っている場合もあります)。 Shift-JISを前提にしない環境で読むと、図面内の文字が化けます。 zipのファイル名が文字化けするのと同じ理由です。
もう1つの発見として、Jw_cadは印刷に関する設定をPrinter_〇〇 = 0 のような文字列の形で、図面の座標の外側に文字要素として埋め込んでいます。 図面を描いていないのに文字要素が存在するのはこのためで、 ビューアではこれを図面ではないと判断して表示から除いています。
ファイルサイズの目安
.jwwのサイズは、含まれる図形の個数でほぼ決まります。 線1本が座標4つ分(8バイト×4)+共通情報という構成なので、線と文字の数が容量に直結します。
手元にある製作図で見ると、部分詳細図が約250KB〜690KB、 全体の詳細図が約3.3MBでした。図面1枚で数十MBになることは通常ありません。 受け取ったファイルが数KBしかない場合は、転送が途中で切れている可能性を先に疑うべきです。
実際に手元の.jwwを開いて確かめるなら、上の枠にドロップしてください。 Jw_cadを入れていない環境でも表示できます(Jw_cadなしで開く方法)。
よくある質問
- .jwwはテキストエディタで開けますか?
- 開くこと自体はできますが、バイナリ形式なので大半が判読できない文字の羅列になります。ただし先頭の「JwwData.」という署名と、図面内の文字要素の一部は読み取れることがあります。
- .jwwと.jwcの違いは何ですか?
- .jwcはDOS版のJW_CADで使われていた古い形式、.jwwはWindows版Jw_cadの形式です。現在やり取りされる図面はほぼ.jwwですが、古い案件の図面では.jwcが残っていることがあります。
- レイヤはいくつまで使えますか?
- Jw_cadは16のレイヤグループそれぞれに16レイヤを持つため、合計256レイヤの構成です。縮尺はレイヤグループごとに設定できます。
- .jwwをDXFに変換すると何が変わりますか?
- DXFはテキストベースの交換形式で、レイヤグループごとの縮尺という考え方がありません。そのため変換時に「実寸に直すか」「紙面のmmのまま出すか」を決める必要があります。
- 同じ図面なのにファイルサイズが大きく違うのはなぜですか?
- .jwwのサイズは図形の個数でほぼ決まります。手元の製作図では、部分詳細図が約250KB、全体詳細図が約3.3MBでした。線や文字の数がそのまま容量に出ます。